腹痛の危険性の判断方法
腹痛と一口に言っても、その種類や原因は様々です。すぐに病院に行く必要があるケースもあれば、しばらく様子を見ても問題ない場合もあります。
しかし、これらを医療関係者で無い方が判断することは非常に難しいと言えるでしょう。
本記事では、腹痛の危険性を判断する方法として、「危険性が高い腹痛の特徴」と、「しばらく様子を見ても良い腹痛の特徴」について解説します。
危険性が高い腹痛の特徴
- 突然の激しい痛み
非常に強い痛みが突然現れた場合には、深刻な疾患が考えられます。撃ち抜くような激しい腹痛が突発的に現れた場合には、必ずすぐに医療機関を受診しましょう。 - 腹部の硬直
腹部が硬直していたり、触れることが痛い場合は、腹膜炎などの重篤な疾患が疑われます。腹膜炎は、腹膜と呼ばれる内臓を覆う膜の炎症を指します。 - 吐血や黒色便
吐血や黒色便がみられる場合、胃や十二指腸の出血が原因である可能性があります。これは胃潰瘍や十二指腸潰瘍、消化管の出血性疾患などが考えられます。 - 発熱・悪寒
腹痛に発熱や悪寒などの全身症状が加わる場合、感染症や炎症性の疾患が疑われます。急性虫垂炎などが挙げられます。 - 急激な体重減少
腹痛と共に体重減少がある場合、消化器系の疾患に罹患している可能性が考えられます。 - 高齢者や基礎疾患を持つ患者
高齢者や基礎疾患を持つ患者は、一般的な症状でもより重篤な問題が隠れている可能性があります。早期の診断と治療が重要です。
上記のような危険性が高いと考えられる腹痛が生じた際には、即座に医師の診断を受けることが重要です。自己判断せずに、早急に医療専門家に相談し、内視鏡検査や血液検査といった、適切な検査・治療を受けましょう。腹痛には多くの原因が考えられるため、専門家の指示に従うことで適切な対応ができます。
しばらく様子を見ても良い腹痛の特徴
- 軽度な痛み
腹痛が軽い程度で、日常生活に大きな支障をきたしていない場合は、一時的な軽い不快感かもしれません。 - 限局的な範囲
腹痛が特定の部分に限定されている場合、痛みの範囲が限られていることが自己限定的な特徴となります。 - 症状の回復
腹痛が時間の経過とともに緩和されている場合、身体が自然な回復を遂げている可能性があります。 - 付随する症状がない
腹痛以外に特に問題がなく、全身的な症状もない場合は、比較的安全な状態である可能性が高いです。 - 食事や排便との関連性がある
腹痛が特定の食事や排便と関連している場合は、比較的軽度な胃腸の不調であることが考えられます。
上記に該当する場合には、急いで病院を受診するほどの危険性があるとは考えにくいと言えるでしょう。しかし、しばらく様子を見ても腹痛が続くようであれば医療機関を受診して専門的な治療を受けましょう。
当院では、消化器診療・内視鏡検査に特化したクリニックとして、患者様に苦痛の少ない内視鏡検査をお届けできるよう、様々な工夫をしています。腹痛が続いてたり、気になる症状がある方は、お気軽にご相談下さい。
